ダイソンの掃除機を長年使用していると、バッテリーの劣化が気になってきます。バッテリーが劣化するといくら充電しても全く使用できなくなってしまいます。仕方なく純正バッテリーを購入しようと思って調べてみると純正バッテリーはとても高価なため、互換バッテリーを検討される方も多いのではないでしょうか。
しかし、ダイソンの互換バッテリーは本当に大丈夫?なのでしょうか。2019年に発生したダイソンの互換バッテリーの発火事故の報道以降、安全性を心配する声が増えています。一方で、日本製の互換バッテリーは信頼性が高く、エネライフやLongsafeなど評価の高いメーカーも存在します。
本記事では、互換バッテリーの特徴や価格、安全性について詳しく解説します。さらに、信頼できるメーカーの選び方や、マキタ変換アダプターなどの代替手段、実際の口コミ評価まで、互換バッテリーに関する情報を網羅的にお伝えします。購入前の注意点やメンテナンス方法もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
記事のポイント
- 互換バッテリーは純正品の半額程度で購入でき、容量も大きいが安全性に注意が必要
- 日本企業が販売する互換バッテリーは、PSEマーク取得や保険加入で安全性が高い
- 発火事故のリスクを避けるため、PSEマーク取得品や製造物責任保険加入メーカーを選ぶべき
- 互換バッテリーを安全に使うには、適切な温度管理や定期的なメンテナンスが不可欠
ダイソン互換バッテリーは大丈夫なのか

- ダイソンの互換バッテリーの特徴と価格
- ダイソンの互換バッテリーの安全性と発火事故の実態
- ダイソンの純正バッテリーと互換バッテリーの違い
- ダイソンの日本製互換バッテリーの信頼性
- エネライフとLongsafeのダイソン互換バッテリーの特徴と評価
ダイソンの互換バッテリーの特徴と価格
ダイソン互換バッテリーは純正品の約半額で購入できます。一般的な価格帯は4,000円から6,000円程度となっており、純正品の8,000円から16,500円と比較すると大幅に安価です。
また、互換バッテリーの主な特徴は容量の大きさにあります。多くの互換バッテリーは純正品の2100mAhを上回る3000mAh以上の容量を備えており、より長時間の使用が可能となっています。
ただし、メーカーによって性能や品質にばらつきがあるため、購入時は慎重な選択が必要です。特に安価な製品は早期劣化のリスクがあり、長期的な経済性を考えると必ずしも アドバンテージとはならない場合もあります。
ダイソンの互換バッテリーの安全性と発火事故の実態
経済産業省は、一部の互換バッテリーで深刻な発火事故が発生していることを警告しています。2019年3月から8月の間だけでも、8件もの重大な火災事故が報告されました。
特に深刻なのは、充放電していない保管状態でも発火する可能性があることです。2021年には、すみとも商店の非純正バッテリーで7件、ロワ・ジャパン有限会社の製品で2件の重大事故が発生しています。
有限会社すみとも商店、ロワ・ジャパン有限会社が輸入したコードレス掃除機用非純正のバッテリーパックについて
このため、互換バッテリーを使用する場合は、必ずPSEマークを取得した製品を選択する必要があります。現在、Longsafeやエネライフなどの日本企業が企画・販売する製品は、5億円~10億円の製造物責任保険に加入しており、比較的安全性が高いとされています。なお、使用中のバッテリーに異常を感じた場合は、直ちに使用を中止し、金属製容器での保管や可燃物からの隔離など、適切な対応を取ることが重要です。
ダイソンの純正バッテリーと互換バッテリーの違い
最も大きな違いは、安全性と品質保証にあります。純正バッテリーは厳格な品質管理のもと製造され、発火リスクが極めて低く抑えられています。さらに、メーカー保証が付帯しているため、万が一の不具合時も安心です。
一方、互換バッテリーは価格面で大きなメリットがあります。純正品の半額程度で購入でき、容量も純正品の2100mAhを上回る3000mAh以上のものが多く存在します。ただし、品質にばらつきがあり、早期劣化や不具合のリスクは否定できません。
なお、保証面では大きな差があります。純正品は製品保証が適用されますが、互換バッテリーの使用により掃除機本体に不具合が生じた場合、メーカー保証の対象外となる可能性があります。
ダイソンの日本製互換バッテリーの信頼性
日本企業が企画・販売する互換バッテリーは、安全性と品質管理の面で高い信頼性を誇ります。PSEマークの取得や製造物責任保険への加入など、安全面への配慮が徹底されています。
例えば、ISO9001認可メーカーと提携した製造ラインでは、EVE Energy社やMolicel社などの高品質なセルを採用しています。これにより、1000回使用後も88%の容量を維持するなど、優れた耐久性を実現しています。
エネライフのダイソン互換バッテリーの特徴と評価
エネライフは、日本のダイソン互換バッテリー市場で最も信頼性の高いメーカーの一つとして知られています。主な特徴は、PSEマーク取得済みであることと、5億円の製造物責任保険に加入していることです。
製品ラインナップは、V2からV8シリーズまで幅広く展開されています。特にV8シリーズでは、JSサンパワー製4000mAhセルを採用し、純正品と比較して42%増の容量を実現しました。これにより、最大57分という長時間の連続運転が可能です。
しかし、純正品と比較すると価格は40%ほど安価なものの、他の互換バッテリーと比べると若干高めの設定となっています。ただ、高品質なセルの使用や充実した保証内容を考慮すると、コストパフォーマンスは十分に高いと評価できます。
Longsafeのダイソン互換バッテリーの特徴と評価
Longsafeも日本企業として高い信頼性を誇ります。Longsafeは全製品でPSEマーク認証を取得し、10億円の製造物責任保険に加入。過電流・過放電・過充電・高温保護などの安全回路を内蔵し、電池セルの電圧を個別に監視・制御することで安全性を高めています。
ただし、日本製であっても互換バッテリーである以上、掃除機本体への影響は完全には否定できません。購入時は製品の保証内容を確認し、使用中は異常が無いか定期的にチェックすることをお勧めします。
ダイソン互換バッテリーの選び方

- おすすめのダイソン互換バッテリーメーカー
- ダイソンマキタ変換アダプターの特徴と注意点
- 信頼できるダイソン互換バッテリーの選定基準
- ダイソン互換バッテリーの実際の口コミと評価レビュー
- ダイソン互換バッテリー購入時の注意事項
- ダイソン互換バッテリーを安全に使用するためのメンテナンス方法
おすすめのダイソン互換バッテリーメーカー
信頼性の高い互換バッテリーメーカーとして、エネライフとLongsafeの2社が特に注目されています。両社とも日本企業が企画・販売を手がけ、PSEマーク取得済みの製品を展開しています。
エネライフは、Molicel社やEve Energy社などの高品質なセルを採用し、1000回使用後も88%という高い容量維持率を実現しています。また、5億円の製造物責任保険に加入しており、安全面でも信頼できます。
Longsafeは各シリーズで充実したラインナップを展開しています。特にV11シリーズでは4000mAhの大容量を実現し、V8シリーズでも同様の4000mAhバッテリーを提供。さらに、フィルターやメンテナンス用具を同梱するなど、付属品も充実しています。
ダイソンマキタ変換アダプターの特徴と注意点
ダイソンマキタ変換アダプターを使用すると、マキタの18Vバッテリーをダイソン掃除機で使用することが可能になります。このアダプターはV6、V7、V8シリーズに対応しており、2,000円台で購入できます。
この方法のメリットは、既存のマキタバッテリーを活用できる点です。マキタのBL1860Bなどの大容量バッテリーを使用することで、純正バッテリーより長い稼働時間を確保できます。また、予備バッテリーの活用も可能です。
ただし、注意点もあります。変換アダプターを使用する際は、必ずPSE認証済み製品を選択する必要があります。また、専用充電スタンドへの装着が難しい場合があるため、充電方法については事前に確認することをお勧めします。
信頼できるダイソン互換バッテリーの選定基準
互換バッテリーを選ぶ際は、まずPSEマークの有無を確認します。このマークは経済産業省が定める安全基準を満たしていることを示す重要な指標です。特に、発火事故のリスクを考慮すると、この認証は必須条件といえます。
次に、製造物責任保険への加入状況を確認することが重要です。例えば、Longsafeやエネライフのような5億円~10億円規模の保険に加入しているメーカーであれば、万が一の事故時も適切な補償が期待できます。
価格面では、純正品の半額程度が目安となります。極端に安価な製品は、品質や安全性に不安が残るため避けるべきです。また、保証期間は最低でも1年以上あることを確認し、メーカーのサポート体制も考慮に入れることをお勧めします。
ダイソン互換バッテリーの実際の口コミと評価レビュー
ダイソン互換バッテリーの口コミは、概ねポジティブな評価が多く見られます。特に多いのが「動かなくなった掃除機が復活した」「純正品より長く使える」といった声です。
一方で、「1年8ヶ月で突然充電が切れるようになった」といった耐久性に関する不満も見受けられます。また、「交換は簡単だが、本体との相性が心配」という声も少なくありません。
なお、エネライフが販売する製品については、「フィルターも付いてきて助かる」「サポートの対応が丁寧」といった付加価値に関する好評価が目立ちます。
Longsafeの製品に関しては、「取り付けが簡単」「純正品より長く使える」「フィルターセット付きで便利」といった好評価が目立ちます。また、迅速な配送とカスタマーサポートの質の高さを評価する声が多く見られます。
ダイソン互換バッテリー購入時の注意事項
互換バッテリーを購入する際は、まず製品の保証内容を確認することが重要です。1年以上の保証期間があり、万が一の不具合時にも対応可能なメーカーを選びましょう。
次に注目すべきは、バッテリーの容量表示です。中には実際の容量が表示と異なる製品も存在するため、信頼できるメーカーの製品を選択することをお勧めします。前述の通り、PSEマークの取得は必須条件です。
価格については、純正品の半額程度が適正価格の目安となります。極端に安価な製品は、安全性や耐久性に問題がある可能性があるため、避けることをお勧めします。
ダイソン互換バッテリーを安全に使用するためのメンテナンス方法
互換バッテリーを長く安全に使用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。まず、使用後は必ずバッテリー残量を確認し、30%以下になる前に充電を開始することをお勧めします。
また、充電時は周囲の温度に注意が必要です。10度から30度程度の環境で充電を行い、極端な高温や低温は避けましょう。充電中は、バッテリーが異常に熱くなっていないかどうかも確認します。
使用していない時は、バッテリーを40%から60%程度の充電状態で保管することが望ましいです。また、3ヶ月に1回程度は充放電を行い、バッテリーの状態を維持することをお勧めします。少しでも異常を感じた場合は、直ちに使用を中止し、メーカーのサポートに相談しましょう。
ダイソン互換バッテリーは大丈夫か?結論と注意点まとめ

- 純正品より40~50%安価で購入可能
- バッテリー容量は純正品の2100mAhから3000mAh以上と大幅に向上
- 2019年に8件の発火事故が報告され、PSEマーク取得品の選択が必須
- 日本企業が企画・販売する製品は5億円以上の製造物責任保険に加入
- エネライフは1000回使用後も88%の容量維持率を実現
- Longsafeは4000mAhの大容量バッテリーを提供
- マキタのバッテリーを使用できる変換アダプターも2000円台で入手可能
- 製品保証は最低1年以上あることを確認が重要
- 充放電していない保管状態でも発火リスクあり
- バッテリー残量は30%以下になる前に充電開始が推奨
- 充電時の周囲温度は10度から30度が適正
- 未使用時は40-60%の充電状態で保管が理想的
- 3ヶ月に1回程度の充放電でバッテリー状態を維持
- ISO9001認可メーカーと提携した製造ラインによる品質管理
- 極端に安価な製品は早期劣化のリスクあり