フローリング工事やリフォームに欠かせないフロア用タッカー。特にマキタの40V充電式フロア用タッカーは、プロからDIY愛好家まで注目を集めています。2024年5月に発売された新型「ST003G」は、革新的なフライホイール方式を採用し、高いパワーと低反動を両立させた画期的なモデルです。この記事では、マキタ フロア用タッカー40Vの特徴や使い方、18Vモデルとの性能比較、フルセットの内容、ケースの特徴、そして故障を防ぐためのメンテナンス方法まで徹底解説します。また、購入前に知っておきたいデメリットや注意点についても触れていますので、おすすめのモデル選びにお役立てください。マキタの充電式フロア用タッカーの進化の歴史から最新機種の性能まで、フロア施工のプロフェッショナルとして必要な情報を網羅的にお届けします。
記事のポイント
- マキタの40Vフロアタッカー「ST003G」がフライホイール方式を採用し高パワーと低反動を実現していること
- 40Vモデルと18Vモデルの性能差や価格差、どのような作業に適しているか
- 「ST003G」が2024年5月に発売され、1充電あたり約1,100本の打ち込みが可能なこと
- 40Vフロアタッカーのデメリットとして重量が増加し、本体価格も高くなっていること
マキタ フロア用タッカー 40Vとは?魅力をわかりやすく解説!

- マキタ フロア用タッカー新型の特徴
- マキタ フロア用タッカーの充電式はいつ発売された?
- マキタ フロア用タッカーのおすすめモデル
- マキタ フロア用タッカー40Vフルセットの内容
- マキタ フロア用タッカー40Vのケースについて
マキタ フロア用タッカー新型の特徴
マキタの新型フロア用タッカー「ST003G」は、フライホイール方式を採用した革新的なモデルです。このモデルの最大の特徴は、高いパワーと低反動を両立している点にあります。フライホイール方式とは、高速回転するフライホイールの摩擦を利用してステープルを打ち込む仕組みで、従来のスプリング式とは異なるアプローチです。
このフライホイール方式によって、打ち込み時のフライホイールの急減速による慣性が働き、打ち込み時に発生する反動と相殺されるため、低反動を実現しています。また、連発モードも搭載されており、トリガーを引きながら先端を押し込むことで連続・引きずり打ちにも対応しているため、効率よく作業できます。
さらに壁際では3.5mmという優れた隅打ち性能を実現しており、巾木が完全に隠れる余裕のある隅打ちが可能です。防水防じん保護等級IP56にも適合しているため、屋外作業での急な雨天時でも安心して使用できるという利点もあります。
一方で、他社競合品と比較すると本体サイズが大きいことや、1充電あたりの作業量が競合製品よりも少ないというデメリットも存在します。フライホイール方式特有のジャイロ効果による取り回しの感覚も、慣れるまでは従来の釘打ち機とは異なる印象があるかもしれません。
マキタ フロア用タッカーの充電式はいつ発売された?
マキタの充電式フロア用タッカー「ST003G」は2024年5月に発売されました。これはマキタ初の充電式フロアタッカーとなる製品で、40Vmaxバッテリーを搭載したモデルです。発売時の本体標準小売価格は89,800円(税抜)となっています。
一方、マキタはそれ以前の2022年12月に40Vmax充電式J線タッカー「ST001G/ST002G」をすでに発売していました。これらは一般的なタッカーとしての機能を持ちますが、フロア専用ではありませんでした。さらに遡ると、2020年頃には18V対応の充電式タッカー「ST421D/ST121D」も販売されていました。
このように、マキタは充電式タッカーの分野で段階的に製品を発展させてきましたが、フロア専用の充電式タッカーとしては2024年5月の「ST003G」が最初となります。この製品はフライホイール方式を採用し、マキタとしては初めての実用化となりました。
充電式フロアタッカーの市場では、ライバルメーカーのHiKOKIが先行していましたが、マキタはフライホイール方式という新技術で市場に参入し、差別化を図っています。そのため、この製品の登場は国内釘打機市場においてターニングポイントになり得ると言われています。
マキタ フロア用タッカーのおすすめモデル
マキタのフロア用タッカーの中でも特におすすめなのが、2024年5月に発売された新型の「ST003G」です。このモデルはフライホイール方式を採用したことで、ハイパワーでありながら低反動を実現しており、フロア張りの作業をスムーズに行うことができます。4MA線ステープルに対応し、1充電あたり約1,100本の作業量があるため、十分な連続作業が可能です。
また、以前から販売されている40Vmax対応の「ST001G」と「ST002G」も優れた選択肢です。これらは2022年12月に発売されたモデルで、ST001Gが4mm幅、ST002Gが10mm幅のJ線ステープルに対応しています。速射性が18Vモデル比で約15%向上し、1充電あたり約6,000本という優れた連続作業量を誇ります。
さらにコストを重視する方には、18V対応の「ST421D」や「ST121D」もおすすめです。これらは本体価格が40Vmaxモデルよりも安く、比較的軽量なので取り回しも良好です。1充電あたり約4,800本の作業量があり、一般的なフロア張り作業には十分対応できます。
どのモデルを選ぶかは、作業の規模や頻度、対応するステープルの種類によって異なります。大規模な現場や頻繁に使用する場合は最新の「ST003G」か40Vmaxシリーズが適しており、時々の使用やDIYなら18Vシリーズでも十分対応できるでしょう。ただし、バッテリーやチャージャーの互換性を考慮すると、すでに所有しているマキタ製品と同じバッテリーシリーズを選ぶことでコスト面でのメリットがあります。
マキタ フロア用タッカー40Vフルセットの内容
マキタの40V充電式フロア用タッカーのフルセット商品には、本体以外にも様々なアイテムが同梱されています。特に「ST003GRDX」というフルセット商品では、タッカー本体に加えて、40Vmaxの標準バッテリーBL4025が2個、充電器DC40RA、そして専用ケースが付属しています。
これらのセット内容によって、購入後すぐに作業を開始できる環境が整っています。特に2個のバッテリーが付属している点は重要で、1つのバッテリーが充電中でも、もう1つのバッテリーを使用して作業を継続できるため、作業効率が大幅に向上します。
一方、マキタの40Vシリーズの以前のモデル「ST001GRDX」「ST002GRDX」も同様の構成になっており、本体・BL4025バッテリー2個・DC40RA充電器・ケースが付属し、希望小売価格は112,900円(税抜)となっています。
フルセットの大きなメリットは、個別に購入するよりも総合的にお得になることです。特にバッテリーとチャージャーは単品で購入すると高価ですが、フルセットならコストを抑えられます。ただし、すでに同じシリーズのバッテリーや充電器を持っている場合は、本体のみの「Z」モデルを購入した方が経済的かもしれません。
なお、フルセット商品の価格は、マキタの公式希望小売価格より、実際の販売店ではオンライン・実店舗ともに割引されていることが多いので、購入を検討する際は複数の販売店を比較することをおすすめします。
マキタ フロア用タッカー40Vのケースについて
マキタの40V充電式フロア用タッカーには専用のケースが付属しています。このケースは堅牢なプラスチック製で、タッカー本体だけでなく、バッテリーや充電器、必要なアクセサリーを全て収納できるように設計されています。
具体的には、「ST003G」シリーズでは「ST003GZK」という本体とケースのみのセットも用意されており、希望小売価格は62,300円(税抜)です。このモデルは、すでに他のマキタ40Vmaxシリーズのバッテリーや充電器を所有している方向けのオプションとなっています。
ケースの内部は、機器の形状に合わせた収納スペースが確保されているため、移動中の衝撃から製品を保護する機能も果たします。また、ステープルなどの小さなアクセサリーを収納するための小物入れも備わっています。
一方で、このケースはサイズがやや大きく、持ち運びには少し場所を取るという点も考慮すべきです。しかし、工具の保護や整理という観点からは非常に有用です。
また、前モデルの「ST001G」「ST002G」シリーズでも「ST001GZK」「ST002GZK」というケース付きの本体のみの商品が用意されており、希望小売価格は同じく62,300円(税抜)となっています。
しかし、現場での使用頻度が高く、常に工具を移動させる必要がある場合には、このようなハードケースは必須アイテムと言えるでしょう。工具の寿命を延ばし、作業効率を向上させるための重要な投資と考えることができます。
マキタ フロア用タッカー 40Vの口コミ・評判まとめ

- マキタ フロア用タッカーの基本的な使い方
- マキタ フロア用タッカー 18Vモデルのスペックと仕様
- マキタ フロア用タッカー 40Vと18Vを性能で比較
- マキタ フロア用タッカー 故障を防ぐための方法
- マキタ フロア用タッカー 購入前に知っておきたいデメリット
マキタ フロア用タッカーの基本的な使い方
マキタのフロア用タッカーは、フローリング材を固定する際に非常に便利な工具です。使い方はシンプルですが、安全かつ効果的に使用するためにいくつかのポイントを押さえておく必要があります。
まず、使用前にバッテリーが十分に充電されていることを確認しましょう。40Vシリーズの場合、フル充電で「ST003G」なら約1,100本、「ST001G/ST002G」なら約6,000本のステープルを打ち込むことができます。
次に、適切なステープルを装填します。「ST003G」は4MA線に対応しており、長さ25~38mmのステープルを使用できます。装填の際は、マガジン後部のレバーを引いて開き、ステープルを正しい向きで入れてください。
実際の打ち込み作業では、フロアタッカーの先端をフローリング材のサネ(接合部分)に斜めに当て、約45度の角度で押し付けます。このとき、「ST003G」の場合はフライホイールが高速回転を始めるまで少し待ってからトリガーを引くことでステープルが打ち込まれます。
フローリング施工の際の標準的な打ち込み間隔は、多くの場合15~30cm程度です。ただし、使用するフローリング材のメーカーの指示がある場合はそれに従いましょう。
また、「ST003G」には連発モードが搭載されているため、トリガーを引いたままノーズを順次押し当てていくことで連続打ちが可能です。これにより、効率的に作業を進められます。
使用後はバッテリーを外し、本体に残ったステープルを取り除いてからケースに収納することをおすすめします。また、定期的にエアブローで本体内部のほこりを除去すると、長期間良好な状態を保つことができます。
マキタ フロア用タッカー 18Vモデルのスペックと仕様
マキタの18Vフロア用タッカー「ST421D」シリーズは、コンパクトで扱いやすい設計が特徴です。本体サイズは全長260mm×幅79mm×高さ216mmと、40Vモデルより若干小さく、重量も2.4kgと軽量化されています。
このモデルの最大の魅力は、従来機と比較して打ち込み速度(速射性)が約30%アップしている点です。また、使用するステープルはJ線(幅4mm×長さ13~25mm)に対応しており、一度に100本のステープルを装填可能です。
バッテリー性能については、18Vモデルでも十分な能力を発揮します。1充電あたりの作業量は約4,800本と、一般的なフローリング施工であれば十分対応できる量です。また、低反動機構(カウンターウェイト方式)を採用しており、前後の振動を約40%低減させています。
ショートストロークコンタクトアームも搭載されているため、少ない押し込み量で素早く打ち込むことができます。これにより「引きずり打ち」や「振り打ち」といった連続作業も可能になっています。
その他の便利な機能としては、LEDライト、ステープル残量を確認できる窓、打ち込み深さ調整機能、空打ち防止機構などが搭載されています。これらの機能によって、暗所での作業や様々な材質に対応する細かな調整が可能になります。
ただし、18Vモデルは40Vモデルと比較すると、パワーや連続作業量ではやや劣る点には注意が必要です。高負荷の作業や長時間の連続作業を頻繁に行う場合は、40Vモデルを検討した方が良いかもしれません。
マキタ フロア用タッカー 40Vと18Vを性能で比較
マキタの40Vフロア用タッカーと18Vモデルには、性能面でいくつかの重要な違いがあります。最も顕著な違いは、パワーと連続作業量です。
40Vmaxモデルの「ST001G/ST002G」は、18Vモデル「ST421D」と比較して速射性が約15%向上しており、1充電あたりの連続作業量も約6,000本と約2倍になっています。これは、40Vバッテリーとハイパワーブラシレスモーターの組み合わせによるものです。
さらに新しい「ST003G」では、フライホイール方式を採用したことで、ハイパワーと低反動を両立しています。特に硬い材料への打ち込み性能が向上しており、ナラ材などの堅いフローリング材でも安定した打ち込みが可能になりました。
重量面では、18Vモデルが2.4kgであるのに対し、40Vの「ST001G」は2.5kg、「ST003G」は3.3kgとやや重くなっています。この重量増加は、主に大容量バッテリーやパワフルなモーター機構によるものです。
耐環境性能についても、40Vモデルは防じん・防水保護等級IP56に適合しており、18Vモデルのマキタ独自規格APTよりも高い防水・防じん性能を持っています。そのため、屋外作業や粉じんの多い環境での使用に優れています。
価格面では、18Vモデル「ST421D」の本体価格が約49,900円(税抜)に対して、40Vモデル「ST001G」は約62,300円(税抜)、「ST003G」は89,800円(税抜)と、高性能になるほど価格も上昇します。
どちらを選ぶべきかは、作業の頻度や内容によって異なります。プロユースで毎日使用する場合や、硬い材料を扱うことが多い場合は40Vモデルがおすすめです。一方、DIYや時々の使用であれば、コスト面や取り回しの良さから18Vモデルも十分な選択肢となるでしょう。また、すでに所有しているマキタ製品との互換性も考慮すると良いでしょう。
マキタ フロア用タッカー 故障を防ぐための方法
マキタのフロア用タッカーは耐久性の高い工具ですが、適切なメンテナンスを行うことで長期間安定して使用できます。故障を防ぐための最も基本的な対策は、使用後の清掃です。特にステープルを装填するマガジン部分やドライバー周辺は、木くずや粉じんが溜まりやすいため、定期的にエアブローで清掃しましょう。
また、「ST003G」のようなフライホイール方式のモデルでは、フライホイール部分に異物が入らないように特に注意が必要です。使用後はブラシなどで丁寧に清掃し、動作部分の異物を取り除くことが重要です。
ステープルの詰まりも故障の原因になります。詰まりを防ぐには、マキタ純正または推奨されているステープルを使用することが重要です。サイズや形状が合わないステープルを使うと、詰まりやすくなるだけでなく、内部機構にダメージを与える可能性があります。
バッテリー管理も故障防止に重要です。40Vmaxバッテリーは高価なため、適切に扱う必要があります。使用後はバッテリーを本体から取り外し、高温多湿の場所を避けて保管しましょう。また、完全に放電させないことも長寿命化のコツです。
防水防じん等級IP56に対応しているモデルでも、長時間雨にさらしたり、水中に浸けたりすることは避けるべきです。作業後は水気や湿気を拭き取り、乾燥させてから保管しましょう。
定期的なパーツ交換も故障予防につながります。特にドライバーやスプリングなどの消耗部品は、摩耗や劣化が見られたら早めに交換することをおすすめします。マキタの正規サービスセンターでは、点検や部品交換のサービスも提供しています。
これらのメンテナンスを行っても解決しない問題が発生した場合は、無理に分解せず、専門のサービスセンターに相談することが賢明です。適切なケアを継続することで、フロア用タッカーは長期間にわたって信頼性の高いパフォーマンスを維持できるでしょう。
マキタ フロア用タッカー 購入前に知っておきたいデメリット
マキタのフロア用タッカーは高性能な工具ですが、購入前にいくつかのデメリットも理解しておくことが大切です。最新モデルの「ST003G」については、他社の競合製品と比較して本体サイズが大きいという点が挙げられます。全長324mm×幅104mm×高さ302mmというサイズは、狭い場所での作業や長時間の使用時に取り回しにくさを感じる可能性があります。
また、重量面でも「ST003G」は3.3kgと、他社の高圧フロアタッカーの1.3~1.6kg程度と比べると約2倍の重さがあります。この重量差は長時間作業時の疲労につながる可能性があるため、考慮すべき点です。
バッテリー性能については、「ST003G」は1充電あたり約1,100本の打ち込みが可能ですが、これは他社競合製品や自社の「ST001G」(約6,000本)と比較すると少ない数値となっています。大規模な作業を行う場合は、予備バッテリーの用意や頻繁な充電が必要になるかもしれません。
価格面でも、40Vmaxシリーズは18Vシリーズと比較して高価格帯になっています。「ST003G」の本体価格は89,800円(税抜)と、18Vモデルの「ST421D」(49,900円税抜)と比べると約1.8倍の価格差があります。これに加えて、バッテリーや充電器を揃える必要があるため、初期投資はさらに大きくなります。
フライホイール方式を採用した「ST003G」については、従来のスプリング式と比べて操作感が異なります。特にジャイロ効果による独特の取り回し感覚があるため、慣れるまでに時間がかかる可能性があります。
また、エア式のフロアタッカーと違って充電式にはダスター機能が付いていないモデルもあります。これにより、作業中に木くずを吹き飛ばす際に別途エアダスターを用意する必要が出てくる場合があります。
これらのデメリットを考慮した上で、自分の作業内容や頻度、既存のマキタ製品との互換性などを総合的に判断し、最適なモデルを選ぶことが重要です。状況によっては、エア式フロアタッカーや他社製品の方が適している場合もあるでしょう。
マキタ フロア用タッカー 40Vが選ばれる理由とポイント

- フライホイール方式採用で高パワーと低反動を両立
- 2024年5月発売の「ST003G」はマキタ初の充電式フロアタッカー
- ナラ材などの硬い材料にも対応できるハイパワー
- 4MA線ステープルに対応し長さ25~38mmまで使用可能
- 連発モードで効率的な連続作業が可能
- 壁際3.5mmまでの優れた隅打ち性能
- 防水防じん保護等級IP56で屋外作業も安心
- 1充電あたり約1,100本の作業量(BL4025装着時)
- 「ST001G/ST002G」は同シリーズで約6,000本の作業量
- フルセット商品にはバッテリー2個と充電器が付属
- 専用ケースで工具の保管と持ち運びが容易
- 18Vモデルと比べ性能は向上するが本体サイズと重量も増加
- 本体重量3.3kgは競合製品の約2倍
- 充電式ながらエア式に近い打感を実現
- 本体価格89,800円(税抜)は18Vモデルの約1.8倍