愛用しているマキタの工具が急に動かなくなると、現場の仕事やDIYの作業が完全にストップしてしまい本当に焦りますよね。「一刻も早く直したいけれど、修理はどこに持ち込めば一番早いのか」「近所のコーナンやカインズといったホームセンターでも受付してくれるのか」と、持ち込み先に迷っている方も多いはずです。実は修理を依頼する場所によって、手元に戻ってくるまでの期間や費用が大きく変わってしまいます。この記事では、マキタ製品の修理に関する持ち込み先の選び方や、少しでも早く安く直すための具体的な手順についてわかりやすく解説します。
記事のポイント
- マキタ営業所とホームセンターのどちらに持ち込むべきかが判断できる
- 修理にかかる具体的な費用相場と期間の目安がわかる
- 持ち込み時に必要なものと受付から受け取りまでの流れが把握できる
- 修理依頼で失敗しないための事前の確認ポイントを理解できる
マキタ修理の持ち込み先と最適な依頼方法

マキタの工具が故障した際、どこに持ち込むのが正解なのでしょうか。結論から言えば、スピードを重視するなら「営業所」、利便性を取るなら「ホームセンター」です。ここでは、それぞれの持ち込み先の特徴と、具体的な依頼方法について詳しく解説していきます。
営業所の場所検索と営業時間の確認
もしあなたが「1日でも早く直したい」と考えているなら、マキタの公式営業所へ直接持ち込むのが間違いなく最速のルートです。営業所には専門の技術スタッフが常駐していることが多く、部品の在庫があればその場で修理判断をしてくれることもあります。
営業所の場所は、マキタの公式サイトにある「支店・営業所」ページや、公式アプリを使って簡単に検索できます。ただし、注意しなければならないのが営業時間です。
マキタの営業所は基本的に「平日のみ」の営業で、時間は「8:30〜17:30」までとなっています。土日祝日は閉まっていることがほとんどなので、平日のお昼休みに動ける方や、仕事の合間に立ち寄れる方向けの選択肢と言えます。
予約は基本的に不要で、いきなり持ち込んでも対応してくれます。「現場の近くに営業所があるか」をスマホでサッと調べて、行ける距離なら直接行ってしまうのが一番確実です。
ホームセンターやコーナンでの受付
「平日の昼間に営業所なんて行けないよ」という方も多いと思います。そんな時に便利なのが、コーナンなどのホームセンターを利用する方法です。多くのホームセンターでは、サービスカウンターや工具売り場でメーカー修理の「取次(とりつぎ)」を行っています。
メリットはなんといっても「土日や夜間でも預けられること」と「身近にあること」です。買い物のついでに故障したインパクトや掃除機を預けることができるので、手間がかかりません。
ただし、あくまで「取次」である点には注意が必要です。ホームセンターで修理するわけではなく、そこからマキタの修理拠点へ配送されるため、どうしても営業所持ち込みに比べてタイムラグが発生します。また、店舗によっては取次手数料がかかる場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。
カインズ経由で依頼する際の手順
カインズも同様に、多くの店舗でマキタ製品の修理受付を行っています。特に「資材館」があるような大型店舗では、プロ向けのカウンターでスムーズに対応してくれることが多いです。
依頼する際の手順は非常にシンプルです。
- 故障した本体(と必要なら充電器やバッテリー)をサービスカウンターへ持参する。
- 「マキタのメーカー修理をお願いしたい」と伝える。
- 症状や連絡先を用紙に記入して商品を預ける。
カインズの中には「CAINZ工房」などのDIYスペースを併設している店舗もありますが、マキタの内部機構に関わる修理はやはりメーカー送りになるのが基本です。「お店で直してもらえるかも?」という期待はあまり持たず、あくまで窓口として利用するのが賢明です。
当日対応は?修理期間と早さの違い
「今日持ち込んで、今日直して持って帰りたい!」という気持ち、痛いほどわかります。しかし、残念ながら当日修理での即日返却は、営業所への持ち込みであっても基本的には難しいと考えてください。
| 持ち込み先 | 修理期間の目安 | 早さの評価 |
|---|---|---|
| マキタ営業所 | 数日〜1週間程度 | 最速 |
| ホームセンター | 1週間〜2週間程度 | 普通 |
営業所に持ち込んだ場合、部品在庫があり、かつ混雑していなければ2〜3日で完了の連絡が来ることもあります。これが最速パターンです。一方、ホームセンター経由だと、店舗から物流拠点への配送期間が往復分加算されるため、どうしてもプラス数日〜1週間ほど余計に時間がかかってしまいます。
「とにかく急ぎ!」という場合は、営業所に電話をして「部品在庫はあるか」「今持ち込んだらいつ頃になりそうか」を確認してから走るのがベストです。
持ち込みに必要なものと依頼の流れ
いざ持ち込むとなった時に「あれを忘れた!」とならないよう、必要なものを整理しておきましょう。
- 故障した製品本体(必須)
- 症状の説明メモ(あるとスムーズ)
- 保証書(保証期間内の場合のみ。通常は不要)
意外かもしれませんが、レシートや購入証明書は、有償修理であれば基本的に不要です。マキタの製品には製造番号が振られているので、それで管理されています。
依頼の流れも簡単です。窓口で「修理をお願いします」と伝え、伝票に氏名・住所・連絡先を記入するだけ。この時、症状をできるだけ具体的に伝えることが重要です。「動かない」だけでなく「使っていると焦げ臭い匂いがして止まった」「スイッチを離しても止まらない」など、詳しく伝えることで見積もりや修理が正確になります。
ちなみに、まだ故障かどうかわからない、あるいは自分で直せるレベルかも?と迷っている方は、修理に出す前にこちらの記事で紹介している「復活方法」を一度試してみるのもおすすめです。

マキタ修理を持ち込みする費用と注意点

次に気になるのが「いくらかかるのか」というお金の話です。新品を買うべきか、修理するべきかの判断基準にもなるので、しっかり確認しておきましょう。
インパクトドライバーの修理費用相場
現場で最も酷使されるインパクトドライバー。よくある故障と修理費用の目安は以下の通りです。
- スイッチ交換やカーボンブラシ交換:2,000円〜5,000円程度
- 内部部品(ハンマーケース等)の交換:13,000円〜15,000円程度
- モーターの焼き付き修理:10,000円〜16,000円程度
ちょっとした接触不良や消耗品の交換なら安く済みますが、モーターやメイン基板がやられていると、新品の本体のみを購入する価格と変わらなくなってきます。見積もりが15,000円を超えるようなら、修理をキャンセルして新品への買い替えを検討した方が、結果的に長く使えることが多いです。
掃除機やバッテリーの交換値段目安
家庭でも大人気のマキタ掃除機(クリーナー)や、バッテリー自体の修理についても見てみましょう。
掃除機の場合、「吸わない」「異音がする」といった症状でのモーター交換は、概ね5,000円〜7,000円程度が相場です。これなら新品を買うよりは安いので、修理に出す価値は十分にあります。自分でモーター交換に挑戦したい方は、以下の記事で詳しい手順を解説しています。

一方で注意が必要なのがバッテリーの修理です。公式ではバッテリー単体の修理は推奨されておらず、基本的には消耗品扱いとなります。修理業者に依頼すると8,000円前後かかりますが、これは新品に近い金額です。
劣化したバッテリーを修理するよりも、新しい純正品、あるいは信頼できるメーカーの互換バッテリーを購入した方が、コストパフォーマンスが良い場合がほとんどです。バッテリーに関しては「修理」という選択肢は慎重になった方が良いでしょう。
バッテリーの買い替えや修理判断については、こちらの記事も参考にしてみてください。

見積もり後のキャンセルは可能か
「とりあえず見積もりだけ知りたい」という場合も多いですよね。基本的に、見積もりが出た段階でのキャンセルは可能です。
営業所から「修理には〇〇円かかります」と電話が来た時に、「それなら買い替えますので修理は結構です」と伝えれば、そのまま未修理で返却してもらえます。この際、見積もり手数料は無料であることが一般的ですが、分解を伴う詳細な診断が必要だった場合など、稀に点検料が発生するケースもあるため、預ける際に「見積もりは無料ですか?」と一言確認しておくと確実です。
また、キャンセルした場合は当然ですが、故障した状態のまま戻ってきます。処分をお願いできるかどうかは営業所や店舗によるので、持ち帰って自分で処分する方法も考えておく必要があります。
支払い方法と現金用意の必要性
ここが意外な落とし穴なのですが、マキタの営業所で修理品を受け取る際、支払いは「現金のみ」であるケースが非常に多いです。
最近はキャッシュレス決済が普及していますが、営業所の窓口ではクレジットカードやPayPayなどが使えない場所がまだたくさんあります。「修理完了しました、代金は14,500円です」と言われて取りに行き、財布に千円札しかなかった…となると、ATMを探しに行く羽目になります。
ホームセンター経由であれば、店舗のレジで支払うためクレジットカードやポイント払いが使えるメリットがあります。営業所に行く際は、必ず現金を多めに用意して向かうようにしましょう。
マキタ修理の持ち込みを成功させるコツ
最後に、スムーズに、そして納得のいく修理をしてもらうためのコツをまとめます。
一番大切なのは「予算の上限を伝えておくこと」です。受付の段階で「1万円を超えるようなら連絡ください」「5,000円以内ならそのまま直してください」と伝えておくと、メーカー側も判断が早く、無駄なやり取りを減らせて修理期間の短縮につながります。
また、修理完了の連絡が来たら、できるだけ早く引き取りに行くこともマナーです。長期間放置されると、最悪の場合処分されてしまう可能性もゼロではありません。
マキタの工具は直せば長く使える素晴らしい製品ばかりです。今回の記事を参考に、ご自身の状況に合わせて「営業所」か「ホームセンター」かを選び、賢く修理を利用してくださいね。

